BF2042 ベータ プレイ後の考察。GeForceとRadeonを用いて、実際の要求スペックや挙動の特徴を検証してみました。

投稿日:2021年11月4日
カテゴリ:PC
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少し時間は経ってしまいましたが、「Battlefield 2042」のβテストを検証していました。

要求スペックが高い事や最適化不足など、なかなかに特性を読み取り辛いものでしたが、頑張って検証しました。

今回の記事は内容の性質上、いつものレビュー記事とは違い、検証結果を示したのち、目次形式で特徴を列挙、それに即して解説していこうと思います。上手く目次を活用し、お読み頂ければと。

注意:今回の検証はあくまでベータテストでの結果です。製品版では、異なる結果になる可能性が十分にあります。正式リリース前の参考情報としてご活用ください。

Battlefield 2042 とは

「BF2042」こと、「Battlefield 2042」(バトルフィールド 2042)は、人気FPS「Battlefield」シリーズの2021年発売の新作になります。

広大なマップにて今作は64対64の計128人で戦い、勝敗を争う形になります。
毎度お馴染みのクオリティの高いグラフィックスも人気の理由のひとつです。

個人的には、ここ数年流行りの勝敗意識が高くなりやすいバトロワ系よりも、対戦人数が多い為(ひとりの失敗の責任度が低く)、みんなでワイワイ楽しく気軽に楽しめるゲームだと思います。勿論、勝ち負けにこだわって「ガチ」で遊んでも良いですし、友人と時にはふざけて、時には連携をとって、楽しく遊ぶのも良いでしょう。

今作は人気の現代戦です。(前作、前々作は、過去。過去は過去の良さがありますけどね。)
現代兵器を使えるのはやはり楽しいようで、久しぶりの現代戦にワクワクしてる人が多いようです。戦闘ヘリや戦闘機なども登場する為、遊んでいて楽しい迫力満点のゲームとなっています。

Electronic Arts

BATTLEFIELD 2042

必要動作環境と推奨動作環境

けっこう要求スペック、高いです。

公式から発表されているの物を当サイトの形式に纏め直しました。
公式のリンクも貼っておいたので、必要に応じて参照下さい。

必要動作環境 推奨動作環境
パーツ名 メーカー名「商品名/シリーズ名等」
型番
備考
CPU Intel「Core i5-6600K」
or
AMD「Ryzen 5 3600」
Intel「Core i7-4790」
or
AMD「Ryzen 7 2700X」
グラフィックス NVIDIA「GeForce GTX 1050 Ti」
or
AMD「Radeon RX 560」
and
VRAM 4GB
DirectX 12
NVIDIA「GeForce RTX 3060」
or
AMD「Radeon RX 6600 XT」
and
VRAM 8GB
DirectX 12
メモリ 8GB 16GB
SSD 100GB
OS Windows 10 64bit
その他 512kbps以上のインターネット接続

毎度、クオリティの高いグラフィックスに驚かされる「Battlefield」シリーズですが、同時に要求スペックも高めとなってきます。

今回は特に顕著で、CPU、GPUともに要求スペック高めとなっていました。
CPUは、プレイするのに最低限必要とされる必要動作環境でも、比較的新しめ且つ物理コアで4コアのCPUが記載されており、GPUも他のゲームに比べ、ひとまわりもふたまわりも性能の高いグラフィックスカードが記載されています。その他、メモリやストレージもそこそこ大きめな容量が必要で、今時のゲーミングPCでないと快適なプレイが難しいような構成が記されています。

詳細は、この後の検証にて明らかにしていきますが、まぁ重かったです。
では、この辺で次へ。

検証

環境

この度の検証に使用したグラフィックスカードは以下の通りです。

GeForce RTX 3080 Ti ERAZOR

AXRX 5700 ITX 8GBD6-2DH

GeForce RTX 3080 Ti ERAZOR AXRX 5700 ITX 8GBD6-2DH
メーカー ELSA PowerColor
GPU NVIDIA「GeForce RTX 3080 Ti」 AMD「Radeon RX 5700 Graphics」
アーキテクチャ Ampere RDNA(Navi)
Stream Processors (FP32) 10240 2304
Ray Tracing Cores / Ray Accelerator 80 (2nd Gen.) -
Tensor Cores / - 320 (3rd Gen.) -
ベースクロック 1365MHz [Base]1465MHz
[Game]1625MHz
ブーストクロック 1710MHz 1725MHz
メモリ容量 12GB 8GB
メモリタイプ GDDR6X GDDR6
メモリクロック 1187.5MHz 1750MHz
メモリ速度 19Gbps 14Gbps
メモリインターフェイス(バス幅) 384bit 256bit
メモリ帯域幅 912GB/s 448GB/s
テクノロジ Ray Tracing / NVIDIA DLSS / NVIDIA Reflex / NVIDIA Ansel / NVIDIA G-SYNC / NVIDIA Encoder / NVIDIA Decoder
Microsoft DirectX 12 Ultimate/ Vulkan RT API / OpenGL 4.6
VSR (4K) / AMD FreeSync Technology / AMD Radeon Media Engine
DirectX 12 Technology / The Vulkan API
TGP / TBP / TDP 350W(Original - TDP) 180W(Reference - TBP)
補助電源 8pin *2 8pin
インターフェース PCI Express 4.0 x16 PCI Express 4.0 x16
ディスプレイコネクタ DisplayPort 1.4 / DisplayPort 1.4 / DisplayPort 1.4 / HDMI 2.1 DisplayPort 1.4 / HDMI 2.0 / DisplayPort 1.4
サイズ 300 × 115 × 42mm 175 × 110 × 40mm

※製品ページに記載のない箇所は管理人調べ

以下は、参照したウェブサイトです。

検証に用いた、グラフィックスカード以外のパーツ構成は、以下の通りとなります。

メインPC
パーツ名 メーカー名「商品名/シリーズ名等」
型番
備考
OS Microsoft「Windows 10 Pro 64bit」
CPU AMD「Ryzen Threadripper 2920X」
YD292XA8AFWOF
12Cores 24Threads / 3.5GHz up to 4.3GHz
CPUクーラー Noctua
NH-U14S TR4-SP3
メモリ Crucial「Ballistix Sport LT」
BLS8G4D240FSCK
DDR4-2400MHz 8GB
※バラ購入、4枚で計32GB
マザーボード ASRock「Taichi」
X399M Taichi
Micro ATX / TR4 / X399
SSD Western Digital「BLUE」
WDS500G2B0A
2.5inch / SATA / 500GB
電源ユニット Super Flower「LEADEX III GOLD ARGB」
SF-850F14RG
80PLUS GOLD / 850W
ケース CORSAIR「Carbide 275R Tempered Glass White」
CC-9011133-WW

方法

「Battlefield 2042 オープンベータ」をプレイし、「MSI Afterburner」を用いてログを取得。ログから試合中の10分間を抽出し、その間のフレームレートやGPU使用率、その他情報を取得しました。サンプリングは1秒周期で行っております。

ゲーム内の画質設定は4K60Hz環境下でプリセットのみ変えており、「RTX 3080 Ti」使用時は「HIGH」。「RX 5700」使用時は「LOW」にて計測しております。プリセットは全部で「LOW」、「MEDIUM」、「HIGH」、「ULTRA」の4種あり、平均60フレームくらい稼げるものを選んでいます。垂直同期は切ってます。

試合中は、拠点で決まった経路を動く等ではなく、積極的に激戦区へ赴いたり、戦闘ヘリに乗ったりと負荷が掛かりやすい状況を作り、実際のゲームプレイになるべく近い環境になるよう計測しています。

結果

上記の方法で得られた結果が以下の表になります。

GeForce RTX 3080 Ti ERAZOR
最小 昇順10番目 平均 降順10番目 最大
フレームレート[fps] 37.9 43.6 62.3 74.3 80.2
GPU使用率[%] 50.0 56.0 75.3 94.0 98.0
GPU周波数[MHz] 1785.0 1830.0 1906.7 1920.0 1920.0
VRAM使用量[MB] 7660.4 7712.4 7956.4 8187.6 8296.4
GPU温度[℃] 69.0 70.0 72.2 74.0 74.0
ファン速度[rpm] 1856.0 1859.0 1892.5 1916.0 1892.5
GPU消費電力[W] 215.7 254.3 305.2 335.5 341.0
CPU使用率[%] 29.3 31.8 36.0 40.6 43.2
CPU温度[℃] 53.8 54.0 54.9 57.8 65.1
メモリ使用量[MB] 14986.0 15026.0 15356.4 15597.0 15631.0
AXRX 5700 ITX 8GBD6-2DH
最小 昇順10番目 平均 降順10番目 最大
フレームレート[fps] 37.2 40.0 54.2 66.1 70.7
GPU使用率[%] 59.0 68.0 88.3 97.0 98.0
GPU周波数[MHz] 1264.0 1468.0 1646.6 1705.0 1709.0
VRAM使用量[MB] 6155.7 6218.3 6410.4 6644.0 6707.3
GPU温度[℃] 60.0 61.0 61.5 62.0 63.0
ファン速度[rpm] 2525.0 2563.0 2604.8 2640.0 2654.0
GPU消費電力[W] 70 102.0 132.9 149.0 151.0
CPU使用率[%] 14.6 21.6 27.7 34.8 39.3
CPU温度[℃] 47.8 47.9 49.9 56.0 59.8
メモリ使用量[MB] 15506.0 15548.0 16174.7 16828.0 16926.0

基本的には各項目、文字通りの意味なので各々好きに読み取って頂ければ良いのですが、昇順、降順10番目については、分かり辛いかと思いますので、補足しておきます。
まず、この項目を設けた意図ですが、最小値や最大値が極端な値ではないことの裏付け的な意味があります。また、例えば「上位10%の中央値」という項目を設けようかとも一瞬思いはしたのですが、それってつまり「上位5%の区切れめの値」と同じ意味ですよね?後者の表現を言い換えれば、「降順のXX番目」になり同じ意味です。こちらの表現を採用したのみです。項目名短く出来ますし。

次の章にて、得られた結果から読み取れる内容を解説していきます。

ゲーム挙動の特徴

各節、見やすいように前述の結果の表を該当項目のみ抜粋、再掲しています。

最適化不足?GeForceよりもRadeonの方が本領発揮。

ここを見て頂ければ、一目瞭然なのですが...

GeForce RTX 3080 Ti ERAZOR
最小 昇順10番目 平均 降順10番目 最大
フレームレート[fps] 37.9 43.6 62.3 74.3 80.2
GPU使用率[%] 50.0 56.0 75.3 94.0 98.0
AXRX 5700 ITX 8GBD6-2DH
最小 昇順10番目 平均 降順10番目 最大
フレームレート[fps] 37.2 40.0 54.2 66.1 70.7
GPU使用率[%] 59.0 68.0 88.3 97.0 98.0

特に、GPU使用率を見て頂きたい。最小と最大の差がありすぎます。理想は差がほとんどなく、常時100%が理想の値なのですが、最適化不足の為か、GPUの性能を生かし切れていないように思えます。その為、フレームレートもあまり安定していません。
特にGeForceの方が使用率平均75%程度とかなり低くなっています。Radeonの方は平均90%近くまで動いてはいるので、まだマシです。

今回、昔からBFを一緒にやっていた友人も集まって、5人以上一緒に遊んでいたのですが、やはりRadeon環境の友人の方が、しっかり負荷が掛かっているようでした。
一応、更にネット上で様子を見てみると、最新のシングルスレッド性能が高いCPUを使った場合はまだ、マシになるようです。しかし、同じCPUで検証した時に、このような結果が出ているので、少なからずGeForceは、ゲーム側、ドライバ側、ともに最適化不足が多少なりともあると思います。

ハイエンドグラボをもってしても余裕がない重量級タイトル

「RTX 3080 Ti」は現行で、ウルトラハイエンドモデルとも言えるモデルです。(更に上、RTX 3090にしたとして性能数%しかあがらないですし。)ほぼ、最上位モデルです。
そんなグラボで、仮にリリース時には最適化が進んでいたと仮定しても、割とカツカツです。

GeForce RTX 3080 Ti ERAZOR
最小 昇順10番目 平均 降順10番目 最大
フレームレート[fps] 37.9 43.6 62.3 74.3 80.2
GPU使用率[%] 50.0 56.0 75.3 94.0 98.0

最小の列を見て頂きたいです。
フレームレートが40fpsを割っています。仮にGPU負荷率が100%近くまで動くようになったとしても、ざっくり計算、70fps程度でしょう。60fpsフレーム張り付きギリギリです。4K60Hz環境下で遊ぶには、最低限「RTX 3070 Ti」、出来れば「RTX 3080」以上は欲しいといったっところでしょうか。

GeForce RTX 3080 Ti ERAZOR
最小 昇順10番目 平均 降順10番目 最大
フレームレート[fps] 37.9 43.6 62.3 74.3 80.2
GPU使用率[%] 50.0 56.0 75.3 94.0 98.0

また、ひと世代前のミドルハイモデル(当時のRadeonの中では、ハイエンドモデル)の「RX 5700」では、若干きつい模様。遊べはします。最適化が進んでも、4KのLOW設定で平均60fpsがやっとでしょう。張り付きは性能的にきついかな、と。
やはり、現行のミドルハイ以上は欲しい感じです。

そして、ハイフレームレート環境、つまりFullHD240HzやQHD144-165Hzのような環境でも、やはり最低限「RTX3070Ti」程度は欲しいでしょう。出来れば、「RTX 3080 Ti」。これでも常時張り付きはキツイ気もします。FullHD240HzやQHD144-165Hz環境を活かせる、モニターの上限に達する場面もある、くらいだと思います。

ちなみに、Twitter上で見かけたのですが、ベータでも割と綺麗に動く「Radeon」の「RX 6900 XT」をもってしても、この程度。

その他のツイートから、CPUはシングルスレッド性能も高い「i9-11900K」、解像度はFullHDぽい?画質設定はLOW。これで、165fpsくらいみたいので、ほんと重いゲームですね。

4Kで遊ぶならVRAM10GBは欲しい。

ねぇ、NVIDIAさん。CUDAコアに対して、VRAMが少ないんですよ...
AMDさんを見てみて下さいよ。「RX 6800」以上はみんな16GBですよ?もう少し載せてもよかったんじゃないですかねぇ。

GeForce RTX 3080 Ti ERAZOR
最小 昇順10番目 平均 降順10番目 最大
VRAM使用量[MB] 7660.4 7712.4 7956.4 8187.6 8296.4
AXRX 5700 ITX 8GBD6-2DH
最小 昇順10番目 平均 降順10番目 最大
VRAM使用量[MB] 6155.7 6218.3 6410.4 6644.0 6707.3

さて、前述の通り、4K環境で前者がHIGH設定、後者がLOW設定です。
前者の「RTX 3080 Ti」、平均から最大にかけて、8GBを使い切っております。8GBでは足りてません。
後者の「RX 5700」も最大で7GB近くとかなりギリギリです。

はい、結論です。
設定落とすとしても最低8GB、良い画質で遊びたければ10GB必以上要です。
AMDはストリーミングプロセッサに対して、VRAM搭載量は大きいので問題ないですが、NVIDIAの場合は、「RTX 3080」以上ですね...

勿論、FullHDとかQHDとかなら、VRAM使用量も減るので、処理能力だけ見て選べば、あまり気にしなくても大丈夫でしょう。そこそこハイエンドのグラボが必要なことには変わりないですが。

GPUは勿論、CPUスペックもかなり重要なゲーム

GeForce RTX 3080 Ti ERAZOR
最小 昇順10番目 平均 降順10番目 最大
CPU使用率[%] 29.3 31.8 36.0 40.6 43.2
CPU温度[℃] 53.8 54.0 54.9 57.8 65.1
AXRX 5700 ITX 8GBD6-2DH
最小 昇順10番目 平均 降順10番目 最大
CPU使用率[%] 14.6 21.6 27.7 34.8 39.3
CPU温度[℃] 47.8 47.9 49.9 56.0 59.8

まずは、CPU使用率。
検証に使ったCPU、12コア24スレッドですよ?それで使用率が最大40%程度行くって...

つまり、物理コアが6コアくらいないとキツイということになります。最新のIPCが高めの物理コア4コアCPUも怪しいです。更にハイフレームレート環境の場合はもう少し使用率が上がると思います。このことから、Intelは第10以降、AMDならRyzen 5000シリーズの6コアCPU。出来れば8コア以上のCPUを用意すると良いと思います。

レイトレーシングやDLSSについて

ベータ版では、残念ながら対応していませんでした。
しかし、正式リリース時にはサポートされるようです。

レイトレーシングは、デジタルな3DCGで作られるゲーム(映像)世界での、光の処理に関する手法になります。
我々が生きる現実はアナログですが、ゲームはデジタルです。アナログなら光源があったら、勝手にそれが鏡面で反射したり、物にぶつかって影が出来たりします。ところが、ゲームとなると、そうはいきません。ありとあらゆるものに影響する光を計算しなくては、画面に反映されません。物凄い膨大な計算量な訳です。しかし、その膨大な計算量をリアルタイムで処理してくれる専用のコア「Ray Tracing Cores」を最新のグラフィックスカードは持っています。
つまり、最新のグラフィックスカードを用いてBF2042を遊ぶとよりリアリティな映像体験が可能になるという事です。

上記にリンクを貼った今回のNVIDIAの発表では、レイトレーシングの手法のうち、下記の動画でも説明のある「ambient occlusion」に対応すると発表がありました。

今回は、技術解説の記事でもないので、詳しくはNVIDIAの発表でもみて貰いたいのですが、今回は「AO(Ambient Occlusion)」、「Shadows」、「Reflection」、「GI(Global Illumination)」...と様々な光の表現がある中の「AO」に対応しました。これは環境(光が当たる物体全部)の反射や遮蔽によって生み出される自然な光の表現が出来るようになります。

対応非対応でどう変わるかは、発表記事にもあった画像比較でも見てみて下さい。
影は影でも周りの環境に応じて若干反射が入ってうっすら明るくなってたり、物体の隙間の奥の方はかなり暗くなってたりと、表現がよりリアルになっているのが読み取れると思います。

前作では「Reflection」、反射の表現が採用されていたので、今作も後々で良いので対応してくれたら、さらに映像美を味わえるでしょう。(実際、反射表現が一番体感しやすいでしょうし。)

そして、DLSS。
こちらにも対応します。

NVIDIA

NVIDIA DLSS

DLSS(Deep Learning Super Sampling)は、こちらもNVIDIAのRTXシリーズに搭載される専用コア「Tensor Cores」が処理してくれるものとなっています。
このコアは、機械学習用に用意されたコアになります。これをゲームにも有効活用するわけです。

ゲームはストリーミングプロセッサ(NVIDIAの呼び方だとCUDAコア)が主に、ゲームのレンダリング(処理)を行います。勿論、解像度が高くなればなるほど、計算の負荷が大きくなります。逆に言うと、レンダリング解像度が低ければ、負荷が低くなるわけです。

DLSSは、低い解像度でレンダリングされたものを元に、「Tensor Cores」を用いた機械学習でターゲットの高い解像度を生成する技術になります。これによって、少ない計算資源でも高解像度で遊べたり、フレームレートを稼いだりすることが出来るようになるわけです。

散々これまでゲームの処理が重い重いと騒いできましたが、DLSSを用いれば高解像度環境やハイフレームレート環境も現実的なものとなってくれそうですね。

それと、余談?ですが、遅延低減技術「NVIDIA Reflex」にもBF2042は対応します。勝ち負けにこだわる方には嬉しい機能がいっぱいですね。

ちなみに、AMD側のRay AcceleratorとかFSRとかはどうなるんでしょうかね。
(現実的なパフォーマンスが出るかはさておき)レイトレは結局DXRなんで行けるんでしょうけど、(処理方法というか概念と言うかは違いますが)FSRはスルーされそうな気も。

タスクマネージャーからGPU使用率が読めない場合

別にBF2042に限った話ではないのですが、タスクマネージャーのGPUの各デフォルト項目だと使用率が見れないものが割とあります。そんなときは...

表示内容を切り替えてあげましょう。
意外と知られてないのか、グラボが全然動いてない、と嘆いてるのを結構見かけました。

「実はそのグラボ、動いてますよ?」

ストリーミングプロセッサの使用率以外にも、エンコーダとかデコーダとかもデフォルトだと見れない場合があるので、そんなときも表示を切り替えてみましょう。

まとめ

ここまで書いてきた内容を踏まえて、以下の通り表に纏めてみました。
以下の表は、管理人の考える推奨動作環境です。

ハイフレームレート環境
FHD240Hz / QHD144-165Hz
高解像度環境
4K60Hz
パーツ名 メーカー名「商品名/シリーズ名等」
型番
備考
CPU Intel「Core i7-10700」
or
AMD「Ryzen 7 5800X」
Intel「Core i5-10400」
or
AMD「Ryzen 5 5600X」
グラフィックス NVIDIA「GeForce RTX 3070 Ti」(DLSS ON)
or
AMD「Radeon RX 6900 XT」
and
VRAM 8GB
DirectX 12
NVIDIA「GeForce RTX 3080」(DLSS ON)
or
AMD「Radeon RX 6800 XT」
and
VRAM 10GB
DirectX 12
メモリ 16GB 16GB
SSD 256GB
OS Windows 10 64bit
その他 512kbps以上のインターネット接続
Ping 30ms以下

ある程度、最適化が入り、NVIDIAの方はDLSSをONに出来る前提で書いてます。

これまでの検証を元に選定理由を簡単に書いていきます。
CPUは、最近のシングルスレッド性能の高い世代で必要なコア数を考慮し選定しています。GPUは、必要なレンダリング能力(プロセッサ数)とVRAMの容量を考慮し選定しています。メモリは検証時の表を見ると若干16GBだと足りなそうな数値を記録していますが、検証の為に裏で色々と立ち上げてるので、ゲームだけやるのであれば16GBでも足りるでしょう。ただ、昨今は昔に比べだいぶ安くなってきてるので、32GB載せちゃっても全然OKだと思います。SSDも同様です。公式の100GBあれば、足りはするのでしょうけど、今後のアップデートや価格の安さ、ストレージ容量は大きい方が速度が出やすく寿命も長くなる点を考慮し、一応256GBで書いてます。(なんなら今時はゲーミングPCっていうと最低でも500GB、1TBくらい載せるの普通になってますしね。)

ちなみに、普通のFHD60Hz環境は、公式の推奨動作環境あれば問題ないでしょう。

それでは、こんなところで終わろうと思います。
正式リリースが楽しみですね。

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